京都時空旅行(Space-time travel photo in Kyoto)

太秦広隆寺

広隆寺
京福電気鉄道嵐山本線の太秦広隆寺駅のある「太秦」交差点に接して、広隆寺の南大門が立っている。 見事な山門であり、中に仁王像が収められているのであるが、真下の交差点の交通量が多いためがかなり痛みがきている。


広隆寺
街中にあるお寺なので 劣化はしかたないと言うべきか。はたまた、美術品を展示する霊宝館等に移すのか。お寺としての生業と美術工芸品としての扱いについての兼ね合いは、どこでも悩ましい問題であるみたい。

広隆寺
寺のパンフレットには、聖徳太子が秦氏に仏像を与え、秦氏がそれをお祀りするために創設したお寺から今日に至る、と書いてある。この出典は「日本書紀」であるが、日本書紀は藤原不比等が編纂したため、藤原氏のことが贔屓目に書かれているだろうということは充分考えられる。

広隆寺
そして、当時、藤原氏に敵対していた有力な豪族蘇我氏に関する記述内容と、聖徳太子についての記述内容に疑義があるという説が現在根強い。歴史は勝利者のものとよく言われるが、贔屓目どころか編纂者の都合の良いように史実が塗り変えられているだろうことは想像するに難しくない。

広隆寺
我々の世代では、どんなに歴史の授業が嫌いでも、聖徳太子は当時の一万円札の代名詞だったことと、教科書に人物画が載っていたことで、その存在を知らない子供はほとんどいなかったと思うが、現在の学校の歴史の教科書には「聖徳太子」の名は出てこない。

広隆寺
不思議な話だが、過ぎ去ったはずの歴史は、時間が経つにつれてどんどん変わっていくのである。
その時々によって歴史上の重要人物が消えたり現れたりするのだから、国の歴史的事実の解釈なんて、結局その時のその国のご都合主義が基本であることがわかる。

広隆寺
小難しい話はこれくらいにして、では、聖徳太子という人物から仏像をもらった秦氏とは一体何者か?

京都検定では、「5世紀に入り京都盆地に進出したる渡来人で、桂川流域に田園地帯を開発し、養蚕・機織技術を扶植した氏族は?」という質問に対しては、「秦氏」がその答えになる。
少し細かく言うと、①「渡来人」とは、朝鮮半島経由で日本に渡ってきた所謂外人のこと。②渡月橋から少し上流に葛野大堰(かどのおおい)と呼ばれている堰があり、この築造によって田畑の開墾を行ったとされる。③持っていた技術により大和朝廷(蘇我氏)との関係を構築し、土着の豪族であった賀茂氏との婚姻により友好関係を構築することにより洛西を支配した。と伝承されている。


広隆寺
このあたりは、「太秦」(うずまさ)と呼ばれているが、その由来は、聖徳太子の「太」と豪族秦氏の「秦」を合せた、秦氏の拠点という意味、秦氏が朝廷に絹織物貢物を「ウズタカク」積んだの漢字を当てた(日本書紀)、「ウズマサ」は、は古代オリエントの言葉であるアラム語の「イシュ・メシャ」のことであり、日本語に直すと「イエス・キリスト」である、中国では景教の教会のことを「大秦寺」と呼んでおり、さらに、「大秦」は「ローマ帝国」を指す、秦氏は秦の始皇帝の子孫である、等等諸説が入り乱れている。

広隆寺
いずれの説も秦氏の本拠地があったことを示していることでは共通だが、いずれの説にも疑義が残る。

広隆寺
そして、平安時代以降、秦氏は歴史の表舞台からその姿を消す。
この理由も定かではなく、まことに謎の多い渡来人である。

新霊宝殿で管理、展示されている仏像は、とても素晴らしい。
これほど貴重な古い時代の仏像が集まり、残っているのを考えると、
聖徳太子が仏像を賜ったのだ、となりそうだけど、
そんな単純な話ではないんでしょうねー、きっと。




テーマ:■京都を撮る■ - ジャンル:写真

  1. 2012/09/26(水) 21:16:06|
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Author: ひおいん(hioing)
小学生の頃OLYMPUS PenでSL写真デビュー。今NikonD90&D800E&LeicaQに持ち替えて京都を始めとして日本の各地へ。時空旅行をしているみたいで楽しいです。季節感のある色や形を写真で紹介するブログです。

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